IBDの基礎研究における新たな展開

2005年08月29日

CCFAの記事のうち、面白そうだった前半のみ翻訳。


クローン病と潰瘍性大腸炎が完全に撲滅されるまで、研究のペースが早過ぎるということは、決してないだろう。しかし、ここ数年の色々な発見は徐々に結果を生みつつある。複雑なIBDへの理解を深めつつ、CCFAと連携した研究者たちは治癒に向けて進んでいる。

しかし、ひとつの治療という考え方は実際には誤解であった。専門家は病気を止め、傷ついた腸を直し、IBDを予防することが可能な多くの道筋を予想している。当初信じられていたよりずっと複雑なこの病気に対処するには複数の治療が必要とされるであろう。

この記事では診断と治療を改善するために行われている研究所での基礎研究の大きな流れを概観する。

20世紀の間、クローン病と潰瘍性大腸炎は一部重複する二つの病気と見られてきた。そして医師はこの二つの病気の患者たちをひとつのグループとして身がちであった。現在科学者がIBDの背後にある遺伝子学と免疫学を明らかにし続けており、彼らが二つの病気と考えていたものはより複数の実態を持つことが明らかになってきた。いうなれば、クローン病と潰瘍性大腸炎にはそれぞれ複数のタイプがあるということである。

免疫学上のバイオマーカー

IBDの複雑さに気が付いた研究者たちは免疫学上のバイオマーカーを探すことに懸命となった。免疫学上のバイオマーカーというのは計量可能なパターンや血や便或いは体の他の場所に見つかる物質のことである。サブタイプはそれぞれ固有の症状や合併症と結びついている。例えばクローン病のあるタイプは病状が小腸に限定され、瘻孔になる。またある潰瘍性大腸炎は子供の頃に発病するというものである。異なるグループの病気の展開を予想することにより、医師はこれらのマーカーを見て治療をそれぞれの患者にあった治療を施すことが出来る。

実際には多くのマーカーは抗体(antibodies)である。抗体とは抗原(antigen)【免疫反応を促す物質】と接触した後に特殊な免疫細胞によって作られるたんぱく質のことである。抗体の存在は免疫システムが侵略者(実在するにしろ、仮想のものにしろ)に反応していることを示すものだ。IBDの場合、免疫反応は異常であり過剰である。

新たな研究は特定のバイオマーカーをIBDの特定のサブタイプに次のようにリンクしている。

・Anti-flagellin antibody (CBir1)は瘻孔(ろうこう)や穿孔(せんこう)など深刻な問題を伴う小腸型の患者に多く見つかる。
・Anti-saccharomyces cerevisiae antibody (ASCA)は小腸型のこどものクローン病患者にみつかるようだ。
・色々なバクテリアに対する免疫反応を見る血液検査はこどものクローン病患者の急速な病状悪化を予測できるようだ。
・CRPが高い人はレミケードなどのバイオ治療の効果が高いと予測できる。

これらのマーカーの一部は実際病院で検査できる。一部の医師はすでに病気の活動状況や治療の有効性を測ったり、治療を補助するものとして使っている。

バイオマーカーが増えていることから医師はIBDのサブタイプをより正確に診断でき、また治療の有効性を判断できるようになるだろう。すなわち、より早く緩解に持っていけトライアンドエラーをしなくて良くなる。

Anti-OmpC
大腸菌の外膜にある特定のたんぱく質に対する抗体であるAnti-OmpCは最近重要なバイオマーカーとして特定された。新たなデータはanti-OmpCのレベルがCD患者とUC患者が両方いる家系において高いことを示した。このようなCD患者とUC患者が両方いる家系のUCはUC患者しかいない家系のUCとは違う病気であろうと予想している。

記事の翻訳は以上。

この後は、遺伝子、病気と精神状態の関連、プロバイオティクス、骨髄移植による治療、喫煙と病気との関連について書かれているが、既知のことが多いので翻訳しなかった。

☆人気ブログランキングに参加しています☆
☆クローン病の知名度を上げたいです。ランキングが上位になり、人の目に留まる様に是非クリックをお願いします☆
posted by くろーん40 at 10:45 | Comment(0) | TrackBack(1) | クローン病の原因と新しい治療法
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※半角英数字のみのコメントは投稿できません。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/6012163
※半角英数字のみのトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

CCFA『IBD基礎研究における新たな進展』
Excerpt: 医学界におけるIBDに関する基礎研究の最近の成果の概要をUSAの患者団体のCCFAがまとめて発表しています。ここ数年における医学界のIBD研究の成果のダイジェストです。記事の内容については専門家が監修...
Weblog: 草はみの潰瘍性大腸炎・クローン病最新情報
Tracked: 2005-10-29 18:08