クローン病患者の下痢の原因

2005年07月07日

クローン病の代表的な症状のひとつである下痢。何故下痢になるのだろうか。


=下痢の定義=
『水分がふつうの便よりもはるかに多く、液状に近い状態(約85%が水分)になると下痢という。食べ物の消化と吸収は、小腸で行われ、水分は大腸で吸収されるが、その過程で異常が起きたときに下痢が起こる。(J-Medicalより)』

=下痢の原因=
メルクマニュアルによると、下痢は原因によって次のように分けられる。それぞれの原因について対策を考えてみた。

1.便の急速通過
最も一般的なもので、便が大腸に十分滞留せずに早く通過してしまうことにより、起こる。原因となるのはコーヒーなどの飲みすぎや不耐性、マグネシュウムなど含む薬の使用、胃、小腸、大腸など消化器官の部分切除などがある。冷たいものを食べたときもこのパターンだと思う。またストレスが自律神経に影響を与え、下痢となるのもこのケースである。

対策→原因となる食品を摂らないことやストレスを溜めない事。消化器官を部分切除したことが原因である場合の対策はどの部分を切ったかによっても異なるのかもしれない。できることとしては、やはりヨーグルトや食物繊維を適量採るなど腸内細菌叢のバランスを良くすることにより、腸のコンディションを整えるということぐらいしか思いつかない。

2.浸透圧性下痢
血液中に吸収されない物質が腸内に残存するために起こる下痢。この吸収されない物質が、便中に過剰の水分を残留させるので下痢が起こる。エレンタールを始めた頃になる下痢はエレンタールが体液よりも浸透圧が高いため、吸収されずらいために起こると言われている。

ダイエット食品やキャンデー、チューインガムなどで糖の代わりに使われている糖類も浸透圧性下痢を引き起こす。また乳糖不耐症の人が牛乳を飲んだり乳製品を食べたりすると、乳糖が消化されずに、小腸に蓄積し、浸透圧性下痢が起こる。

また一部の抗生物質の服用も、腸内の正常な細菌叢を破壊して浸透圧性下痢の原因となる。

対策→エレンタールによる下痢は、溶解濃度と投与速度に比例する。そのため低い濃度、ゆっくりとした速度で投与し、徐々に濃度と速度を上げて、腸を慣らすことにより解決する。ちなみに、浸透圧よりも投与速度の影響のほうが大きく影響するそうなので、一度慣れた後にエレンタールが原因と思われる下痢となった場合は、濃度を薄めるよりも速度を下げるほうが有効だと思われる。

3.分泌性下痢
コレラ菌や、ある種のウイルスに感染したときに産生される毒素によって小腸と大腸が塩類(特に塩化ナトリウム)と水分を便中に分泌するときに起こる。このような場合に起こる下痢は『腸の中の悪いものをはやく排泄してしまおうとする人体の防御反応』であり、クローン病と関連する下痢のパターンではない。

4.滲出性下痢
大腸粘膜が炎症を起こし、潰瘍を形成したり充血したりして、タンパク質、血液、粘液、その他の体液を分泌し便の量と水分量を増加させる。直腸粘膜に炎症が及ぶと差し迫った便意を感じ、炎症を起こした直腸粘膜が便によって拡張しやすくなり排便が高い頻度で起こる。

対策→このような活動期に特有の下痢の場合、緩解に持っていくことを優先し、治療することにより解決するように思われる。

クローン病で下痢に悩まされている人は多いが、私(小腸型CD)は特に下痢で悩んだことがないので、何故だろうかと思っていた。このように見てみるとクローン病で下痢に悩ませられ易いのは大腸に病変を持っている場合であるようだ。

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posted by くろーん40 at 14:53 | Comment(3) | TrackBack(2) | 食事療法
この記事へのコメント
こんばんは。と、言ってもまだ外は明るいです。3時頃夕立が来たので、そのときのほうが暗かったほどです。今日はこれから3連レスに挑みます。

ここ5ヶ月くらいは落ち着いていますが、昨年の入院前、おととしの今ごろから秋にかけては毎日のようにひどい下痢をしていました。お尻がひりひりして、トイレに行くのが苦痛でしかありませんでした。多くの方が同じような経験をされていることと思います。

気になったの最後の

>クローン病で下痢に悩ませられ易いのは大腸に病変を持っている場合であるようだ。

の部分です。

これは小腸病変の場合も大ありですよ。

私の場合ですが、毎日下痢の年の9月、いよいよ調子が悪くて小腸造影を受けました。結果は小腸の後半のひだがなくなって敷石を敷いたようにむくんでいる状態(典型的な所見、敷石像ですね。)との診断でした。

医師曰く、「ここまでむくんでしまったら食べ物は素通りするだけです。これではひどい下痢をして当たりまえです。」

白血球の攻撃を受け続けた結果なんですね。炎症を起こしているので小腸本来の役割である栄養の吸収ができず、白旗を上げていたのです。大腸へは本来栄養が取り除かれたものが入ってくるのに、濃いまま入ってきたので、脳は「早く出せ」と指令を出していたのだと思います。

症状に対してはレミケードの投与を受け、約10日で下痢が止まりました。見事なまでに下痢が止まったのはおそらく1年半ぶりくらいでした。

1ヵ月後、むくみがどこまで消えたかを確認するため、再度小腸造影を行いましたが、レミケードの効き目が切れて、再びムクムクになってきていました。
Posted by denca at 2005年07月07日 18:32
私は小腸型なんですけど、発症以来、ずっと下痢続きです…いまだに(笑)。
もちろん、治療を始めてからは回数も状態も良くなってはいるんですけどね。
治療後の下痢はもしかしたら、経腸栄養剤のせいなのかもしれないです、経口摂取してますからね(^^;)
Posted by Reny at 2005年07月07日 19:01
dencaさん、こういうレスを待っていました。

『白血球の攻撃を受け続けた結果なんですね。炎症を起こしているので小腸本来の役割である栄養の吸収ができず、白旗を上げていたのです。大腸へは本来栄養が取り除かれたものが入ってくるのに、濃いまま入ってきたので、脳は「早く出せ」と指令を出していたのだと思います。』

なるほど納得です。小腸型でも下痢が続くって言うことですね。型としては4番と1番の両方に当てはまるという感じでしょうか。

Renyさん、

Renyさんも小腸型で下痢続きですか。

>経口摂取してますからね(^^;)
かもしれないですね。今度主治医に『炎症も無いのに小腸型で下痢が続くというのは何故なんでしょうか』と、聞いて見て下さい。下痢を止める方法が見つかると良いですね。余り下痢が続くと肛門近辺の合併症が心配になりますので。
Posted by くろーん40 at 2005年07月07日 22:13
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