Lifeさんのブログの記事を読んで患者、特にクローン病患者など少数疾患の患者にとって医師、病院を選ぶことの重要性を再認識しました。
クローン病患者の方々の中には、同じ病気で定期的に通院する必要がある慢性疾患になったのは、初めての経験だと言う方々が多いと思います。私もそうです。
ここ数年医療過誤という言葉が新聞を賑わしていても、自分の問題として捉えている人は多くはないでしょう。私もクローン病になる前は、医師の判断に疑問を持つことなどほとんど考えてみたことはありませんでした。
しかし、発病以来約3年間、クローン病患者の方々のブログや掲示板、mixiなどに書かれた多くの体験談を読んできましたが、明らかに診察や治療の仕方が間違っているのではないか、と思われるケースが少なからずありました。また最初の病院で正確に診断・治療されなかったために、難治化したのではないかと思われるケースもありました。
同様にクローン病と診断されるまでに、かなりの時間がかかったり、なかなか緩解を導入・維持できなかったりするケースもかなり減ったとは言え、なくなったとは言えないようです。
クローン病は患者数の少ない疾患であり、全ての内科医、あるいは消化器専門医がクローン病治療の知識を持っていると思ってはいけないのではないかと思います。
理想としてはクローン病の専門医と呼ばれる医師のいる病院にかかることだと思います。幸い大都市では必ずクローン病ないしはIBD専門医が勤務する病院があります。
何故専門医なのかというと、やはり治療経験の違いです。一口にクローン病と言っても、大腸型のクローン病患者と小腸型のクローン病患者では、食事制限も異なりますし、注意すべき点も異なります。また目から間接までさまざまな合併症があるため、合併症の治療も同時にできることが望ましいことになります。
このように病態がさまざまであるため、クローン病の治療と一口に言ってもどの病態がクローン病を原因としたものであるのか、またそれぞれの病態にあわせた治療法は多岐に渡ります。
更に潰瘍が進んで線維化してしまう狭窄や穿孔、瘻孔や膿瘍に病気が進んでしまった場合は、外科手術以外、治療手段がないため、そうなる前に早め早めの治療が必須です。小腸造影や大腸内視鏡カメラなどの検査を通じて、そういった病変を早めに且つ的確に発見できることもやはり沢山の症例を見ている専門医の方が優れていることは明らかです。
クローン病は患者数が少ない病気であるため、たとえ消化器科の医師であっても、患者に遭遇することはそう多くありません。そのため、一般の消化器科の医師は、クローン病という病気の存在を知っていても、クローン病の治療を学ぶことに時間をかける必然性があまりないのではないかと思います。またクローン病の治療はここ数年急激に進歩しているため、常に最新の論文等に目を通していないと最善の治療にはならないということもあると思います。
そういった場合、常識的な医師であるなら、自分が分からない訳ですから、専門医を受診するよう紹介状を書くでしょう。
問題なのはそういう判断をせずに、患者を引き止めておくような医師の場合です。
そういう医師を信じて頼り切ってしまうのが一番危ないのだと思います。
では色々な事情から専門医にかかることが難しい患者はどうしたら良いのでしょうか。
幸いクローン病には厚生労働省の研究班が毎年更新している『クローン病の治療指針案』という標準治療を示したものがあります。最低限、この標準治療に沿って治療が行われているか、沿っていないとしたらそれはなぜなのかを明確に説明できる医師に診てもらうべきだと思います。標準治療の普及に尽力されている福島京大教授の言葉を借りれば、標準治療を把握していない医師は、医師としての義務を怠っているような医師と言えるからです。
専門医であるなら標準治療を熟知しつつ、それぞれの患者にあった治療を施してくれるのかもしれませんが、専門医ではなくとも、主治医が標準治療に基づいた治療を施してくれさえすれば、現在の時点でもっとも治療成績の良い治療を受けていることになると思うのです。もっともこれが可能なのは比較的軽度の場合であり、中重症の場合や合併症を伴っていた場合にはやはり無理をしても専門医にかかるべきだと思います。合併症の治療は治療指針案にはありませんから。
現在、専門医にかかられていない方は是非今一度、自分が標準治療を受けているかどうか、見直してみることをお勧めします。
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医師・病院を選ぶことの大切さ |
2007年03月09日 |
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ここ1年で感じた事なのですが、専門医に
かかった上で結果を地元医師にフィードバック
してもらう事が重要かな?と思っています。
専門医が近くにいない場合は緊急時の時に
相当な不安を抱えると事になりますが、
少しでもその不安を解消できれば・・と
考えます。
主治医に若干ですが不信感を抱いてしまっているというのが理由なんですけどね…。
それなりに人口も多い島なので、できれば専門医がいてくれれば…と、本気で思います。
島外の病院に行こうかと考えた事もありますが、移動費や、冬場に通院できなくなるという不利な点も多くなってしまい、躊躇してしまってるんですよね…。
専門医、本気で来て欲しいです。
ホントに色々な問題もありますよね、専門医の問題もありま
すが昨今では医師不足もあり更に難しさに加速がかかってい
るような気がします。
私が住んでいるところはかなりの田舎です。日本でも有数の
IBD研究をしている病院までは片道200kmかかります、です
が、地元にもそこそこ連携をとれる病院もあります。が、私
は一応何かの時のために医師に名刺を貰っておいてメールや
電話で連絡を取れるようにしてあります。
専門医がいても結局設備がなければ研究も治療もできません
しレミケードなどの高価な薬を常時ストックするのはかなり
の財力が必要になりますからね。
悩んでいるかたは面倒かもしれませんが、話だけでも聞きに
いくと何か開けるものがあるかもしれませんよ。実際私がそ
うでしたからね。(^ ^;)
>専門医にかかった上で結果を地元医師にフィードバックしてもらう事が重要かな?と思っています。
そうですね。継続的に専門医に診て貰えないなら、主治医には専門医の診断を知っておいて貰うべきですよね。
めぇさん、
それは悩ましいですね。
毎月は無理でも、節目節目で専門医に診て貰うというのもありかなと思います。例えば主治医と相談して小腸造影や大腸内視鏡などの検査をすることになった場合、主治医に紹介状を書いてもらうというやり方です。
いずれにしても一度だけではすまないので、そういった節目のときに何回か専門医に通うということになりますね。そうなると費用的には厳しいですけどね。
>専門医、本気で来て欲しいです。
来てくれると良いですね。
Lifeさん、
やはり地方は医療の面ではどうしても不便になるのかもしれないですね。
そういう面を補うためにある程度、Lifeさんのように患者自身が工夫し、万一のための準備をしておく必要があるのかもしれませんね。
下痢が中心で採血結果で大きな変化がなければまず過敏性腸症候群と診断されてしまう・・・ということがよくわかりました。下血をしたりしてイレウスを起こしたりするなど大きな変化がある典型例なら診断は簡単なのですが・・・
その後いろいろと病院は変わりましたが、やっと今の病院で診断名がついた次第です。
やはり症例数がものを言いますが・・・今の制度上いきなり大学病院に行くと特定療養費の負担や検査責めになり大変なことになるというシステムになっていますので、まずは開業医で診察・・となるのですが・・・クローン病ということを疑ってくれないと大きな病院に紹介してもらうきっかけを失ってしまうのが困りものです。
でも、大学病院だけだと・・・ちょっとした変化の時に診察してもらうのは大変ですし、ホントは大学病院と開業医が病診連携してくれれば大きな検査や年に数回の診察だけ大学病院に行って対応できるシステムが一番楽と思います。今かかっている開業医は普段の相談に乗ってくれますので、完全に診断がついたらそういう対応をしたいと思っています。
あと怖いのが、本当はクローン病なのに診断されず過敏性腸症候群などの診断を受けて治療している患者が相当数いるのではないか?という可能性です。正しい治療を受けないといつまでたっても解決しないので、こんな不幸な事態を起こさないようにしてもらいたいと思っています。
なかなかクローン病と診断されず、適切な治療が受けられなかったようですね。苦労された様子が良く伝わってきました。
私が書いた専門医に診て貰うという視点の他に、こいっちさんが書かれたように、大学病院か開業医かという視点もあると思います。誤解のないように書きますが、私が『専門医』と書いたのはイコール『大学病院』ではありません。
最近は東京や大阪などの大都市近隣では、専門医の方が開業するケースが増えてきており、開業医に診て貰っている方の話ではかなり盛況のようです。大学病院と違い融通の聞く部分が多く良いという評判のようです。
体験談や情報などをアップしてくれているので、
クローン病に対する「情報不足」という
孤独感は消えてきたと思います。
ただ、社保で入院したときに感じたのは
重病患者ほどやはり診断の遅れが
要因のひとつだったりするようです。
私の場合は、幸い近所の胃腸専門病院に
クローン病の治療経験のある外科部長がいたので
すぐに診断してもらえました。
それでも、当直の先生では胃炎や腸炎という
診断しかできなかったですけど。
このへんは記事タイトルにあるとおり、
「医師と病院選びの大切さ」が重要になるんでしょうね。
医師も人間ですし、スーパーマンかなにかと
勘違いしてはいけないと思います。
痔瘻が出てきてたまたま幼少期からかかっていた先生
の所に行ったんです。その先生は勉強家だったのでし
ょう、十数年前にすぐにCDと疑い、隣町の総合病院
にすぐに行くように紹介状を持たせてくれました。
またその総合病院の外科の先生(痔瘻で行ったので先
に外科へ行きました、肛門科はなかったので)もCD
の事を勉強している先生がいてあっという間に判断を
下されました。
治療となると大きな病院は確かに有利ですが、判断と
なると医師の向上心でしょうね。今ですらIBDを知ら
ない内科医はいると言います、講演会ではじめて知る
医師も多いと聞きます。
私のように専門医じゃなくても勉強をかかさない医師
に当たればあっという間に最前を尽くしてくれるんで
すけどね・・・見た目じゃ判断もできませんからね。
ちなみに同じ総合病院に行った方でも他の医師に当た
って判断どころかめちゃめちゃにたっている方もいる
そうでございます。
ニシヒロさんやLIFEさんのコメントを読んで、思ったのですが、この記事は
1.クローン病と診断されるために病院を選ぶということと
2.クローン病と診断後、治療のために病院を選ぶということを
一緒に書いてしまっていることに気がつきました。
私が主張したいのは、基本的には後者、『クローン病と診断後』の話です。クローン病と診断してくれた医師が必ずしもクローン病に詳しいわけではないと思います。
クローン病の診断が簡単だとも思いませんが、診断に必要な知識と治療に必要な知識は異なるとも思います。
また自分がクローン病と診断されたときの経験を思い出しました。
私は近所の総合病院の消化器内科に行ったのですが、最初は原因が分からないと言われ、CTを撮っただけで帰ってきました。帰宅後、病院から電話があり、入院となったのですが、それは私を診察したN先生が同僚のA先生に相談して、IBDの専門医だったA先生がクローン病を疑ってくれたからでした。
近所の総合病院にたまたまIBDの専門医がいたという幸運に恵まれたわけです。
ニシヒロさん、
>医師も人間ですし、スーパーマンかなにかと
>勘違いしてはいけないと思います。
全くその通りですよね。
特に最近は専門化が進んでいて、同じ消化器内科でも、専門がいくつも別れていますからね。
LIFEさん、
やはり地方では診断についてもかなり苦労がありそうですね。
>見た目じゃ判断もできませんからね。
肩書きでも判断できませんよね。
逆に知識を持った人にも同じ値段で見てもらえるわけですから、それが日本の皆保険制度の良い点でもあり、悪い点でもあるのだと思います。
ゃる方が過去にありました。特に田舎のしがらみ
は患者の少ない病気にとっては困ったものだと思
います。
いや本当に多いですよね。
特に地方は選択肢が限られますから。
そういう方々に時々アドバイスをするのですが、やはり当然ながら医師を疑うことが出来ない方が多いですね。まあ目の前の医師よりネットでの書き込みを信じろという方が無理があるのですがw
こればっかりは患者自身が自分で自分を守る意識を高めていく以外仕方がないのかなと思います。
実は、二月に滞在先の宮古島で倒れて、お腹の激痛と下血・粘血便で入院したのですが、大腸ファイバーで小腸の回盲部に潰瘍があるのにも関わらず、過敏性腸症候群と誤診されて、退院しても少量の下血・粘血便が出てしまいました(汗)
東京の新しいクリニックで、潰瘍性大腸炎と言われました(^^;
一昨年も、下血・粘血便の症状で社保中に入院しましたが、病名が特定されませんでした(汗)
一番怖いのは、誤診された上、心療内科的な病気にされてしまう事。
私も、宮古島の病院で抗不安剤や抗精神病薬をいきなり処方されて、拒んで正解でしたm(__)m
もう、何処まで医者を信用したらいいのか、医療不信になってます(汗)
宮古島での体験、大変でしたね。
ただ高不安剤などで症状がよくなる事も多いそうです。不思議な病気です。
まだ、進展はしていませんが、近々にせざるおえないでしょう、アドバイスもありましたが、色々考え、色々な病院関係者とも話し、後は、先生の方だけだと思っております、皆さんのコメントも、とても参考になりました。
真剣に考える時期になったと思い、人生勉強しております。
有難うございます。
>医師も人間ですし、スーパーマンかなにかと
>勘違いしてはいけないと思います。
というのは、ニシヒロさんのコメントですが、本当にそうだと思います。医師としての技量という面だけでなく、人間としても医師は色々です。患者によって合う医師と合わない医師があるのも当然だと思います。
だからといってコロコロ主治医を変えるのは、自分の治療のためにも良くないですから、難しいところですよね。
それだけ色々相談されているのですから、きっと良い判断が出来ると思いますよ。
本日、クローン病と診断された新人です。よろしくお願い致します。
意識が無くなり3日間下血してから今日の診断まで16年かかりました。軽症な上、8年間たまたまペンタサをかかさず飲んでいたせいで分からなかったみたいです。今までと違う病院で癌健診をして見つかりました。難しい病気なので社保中か慶応を選べと言われ、これから決めないと。違いはあるのでしょうか?どちらが自分に合っているのか、どうやって見極めれば良いのでしょうか?大腸、小腸に見つかり、結膜炎、痔ろう、関節炎の疑いがあるそうです。
>8年間たまたまペンタサをかかさず飲んでいたせいで分からなかったみたいです。
ということは8年前にUCと診断され、今回CDだと判ったと言うことでしょうか?
>違いはあるのでしょうか?どちらが自分に合っているのか、どうやって見極めれば良いのでしょうか?大腸、小腸に見つかり、結膜炎、痔ろう、関節炎の疑いがあるそうです。
両院とも東京でCD治療の分野において代表的な病院です。
社保中は早くからIBD、特にCD治療で全国的に有名になった病院で、恐らくCD患者の入院数、通院患者数が日本一だと思います。高添先生と栄養士の斉藤先生は全国で講演されており、日本一有名なCD専門医、IBD栄養士でしょう。入院中に患者同士で仲良くなることも多く、患者間の交流も多い病院です。
大腸センターがあり、肛門周りの治療、手術でも有名です。
慶応は厚生労働省のIBDの治療研究班の班長をしている日比先生をはじめ、先端薬物治療に詳しい医師が多い病院です。総合病院ですので各科の連携がとりやすい利点があります。
どちらを選ぶかは
今の先生と相談されて決められたら良いかと思います。
8年前に聖路加病院に変え、大腸内視鏡でアフタがあり2種類目の薬がペンタサでハッキリと効果があったので以来、ペンタサを飲んでました。病名は分かりませんでした。その際、不妊治療の最中だった為、小腸検査はしませんでした。結局、ホルモン剤を飲まず、検査中心の不妊治療だった為になかなか子供が出来ず、腸の検査も出来ず、ペンタサと食事制限の日々で病名が分からなかった訳です。子供も幼稚園に行き、時間が出来たので、癌専門病院で検査をして16年目でクローン病と分かりました。
東京は長く待っても手の届くところに専門医が何人もいる訳ですから有り難いと感謝をしなくてはなりませんね。
話し合ってみます。ありがとうございました。
病気の進行がゆっくりで良かったですね。
またこれからも緩解を維持できることをお祈りしています。